![1121152195.jpg__PID:4eaac4b4-517a-456e-86d0-894fcf78852c](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152195.jpg?v=1700786503)
Made in Japanのものづくり
今回のものづくりのうらがわでは、
私たちのくらしにも馴染み深い
ボタンをクローズアップ。
奈良県の橿原市に工房を置く
「信夫貝釦製作所」を訪ね、
素朴で温かみのある
貝釦にまつわるお話をお届けします。
![1121152449.jpg__PID:27ba4c30-efc8-448e-826d-0c48e2f24b74](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152449.jpg?v=1701070572)
4Nov
信夫貝釦製作所
(奈良県)
奈良県で半世紀にわたり
貝釦づくりをされてきた製作所の
二代目 信夫康秀さんご夫婦が
自然素材を手間ひまかけてつくる
手作りの良さを伝えようと立ち上げられたブランド
海や湖で育った貴重な天然資源の貝を
一枚一枚丁寧に手作業で加工し
長く愛着を持ってお使いいただける
魅力的で素敵な商品を作ることを
大切にされています。
![DSC_0477.JPG__PID:5d875f80-359e-47ae-be17-6bec58f1a999](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0477.jpg?v=1701073004)
貝釦の産地と背景
貝釦と聞くと
海が近いところで作られていると
想像される方も多いのではないでしょうか。
実は、国内の貝釦のほとんどは
奈良県で作られています。
![DSC_0511.JPG__PID:2353c6c6-f988-4548-b412-0d674ec54efd](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0511.jpg?v=1701075654)
ヨーロッパ発祥の貝釦の加工技術が
日本に伝わったのは明治時代。
兵庫県の神戸市に伝わり、そこから
大阪・奈良へと広がりました。
昭和に最盛期を迎えた貝釦産業ですが、
時代の移り変わりとともに
安価な樹脂ボタンが主流になり、
国内一位の生産量を誇る奈良県も
今では限られた工房のみでしか作られていません。
![DSC_0536(1).JPG__PID:cf140ddc-1cc6-460a-a1dd-6cea740762c9](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0536_1_969dfe1b-0517-4be3-ac5b-bdbc7b8897c7.jpg?v=1701135202)
信夫貝釦製作所は貝釦製造を始められた当初は
工程によって加工する場所が異なる
分業制でボタン作りをされていました。
二代目 信夫康秀さんの
”すべての工程を一からやってみたい”
という想いから
現在は全ての工程を一貫して行われています。
![1121152435.jpg__PID:9adc97f2-135d-4937-9ae6-d921cc87821e](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152435.jpg?v=1701166891)
貝釦の魅力とは?
自然の中で生まれ育つ貝は、
一つとして同じ形や厚み・模様のものはありません。
貝釦の元になる貝は、黒蝶貝や池蝶貝、
アコヤ貝などそれぞれに特徴がありますが
どの貝もひとつの貝から加工しても、
模様の出方や色合いが全く異なり、
すべてが”一点もの”
![DSC_0428.JPG__PID:15f5c28e-505e-43ce-950a-7c05e65ce461](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0428_f27fce51-3078-48bf-a8b1-a2996a6207fa.jpg?v=1701167740)
こちらはどちらも黒蝶貝から作られたボタン。
同じ貝からニュアンスのある
黒ボタンと真っ白な美しい白ボタンが
生まれることに驚きます。
刳りぬく場所や加工によって変化がでます。
![DSC_0568.JPG__PID:72c03ab8-20ab-417b-bffe-d8312af05aed](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0568_7b15a406-94f4-4716-a6b8-5058d733e4c6.jpg?v=1701167343)
貝釦は自然の素材を加工するため
機械で一気に大量に作ることはできません。
そのため、職人の手で時間をかけて
一個一個刳りぬき、磨きをかけ、
何度も同じ工程を繰り返しながら作られます。
そうやってひとの手が加わって
作られたボタンには温かみが宿ります。
![1121152375.jpg__PID:87f59486-7b75-4a08-a8d2-18f12b84fce4](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152375_3c5e1b3d-61a0-4715-b2f7-2c7bc92b5206.jpg?v=1701165195)
しっくりと手に馴染み、
上品で美しい光沢を放つ貝釦は、
装いに取り入れると身近に
「自然」を感じていただけます。
そして、
なんだかちょっと楽しく、
ちょっと嬉しい気持ちに。
貝釦は素朴で控えめな存在ですが、
ひとつひとつ違う表情をもつ
個性と魅力が詰まっています。
![1121152425.jpg__PID:2aed3be7-d0d8-4adc-97f2-135dd9375ae6](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152425.jpg?v=1701166847)
次は、知ってしまうと貝釦が愛おしくなる
ボタンづくりの工程のうらがわをご紹介します。
小さなちいさな貝釦に目を向けてみると
天然素材から生み出されるからこその
たくさんの時間をかけた
丁寧な手しごとが詰まっていました。
貝釦ができるまで
![DSC_0443(1).JPG__PID:2bd28b58-2051-47b9-80c4-ec7d88214c42](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0443_1.jpg?v=1701135925)
貝の選別・刳りぬき
まずは、作るボタンのイメージに合わせて
模様を思い描きながら貝を選別し、
一個一個専用の機械で繰り抜いていきます
![DSC_0435.JPG__PID:a3db0ed5-11e3-422c-9d13-b49e990a177e](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0435.jpg?v=1701136065)
作るボタンの模様を思い浮かべながら、
ダイヤモンドの粉末をつけた刳りぬきの型と
特殊なキリを使って
貝が割れないように慎重に繰り抜きます。
![DSC_0445.JPG__PID:2bef617c-d6f5-4c20-8bd4-d33a34ac97d3](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0445.jpg?v=1701136455)
刳りぬかれたボタンの元となる生地は
ブランクと呼ばれています。
貝の殻がついたままの状態はなんだか
オセロのような姿をしています。
![DSC_0424(1).JPG__PID:cef22936-8744-45d5-8f4a-3ae748fd882c](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0424_1.jpg?v=1701070205)
こちらは丁寧に刳りぬかれた後の貝殻。
綺麗にまあるい穴が開いた貝殻は
アート作品のようにも見えます。
![DSC_0447.JPG__PID:20942fef-4013-4048-b6dc-fdf27763ad5d](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0447.jpg?v=1701138697)
厚みの選別・摺り
刳りぬかれたボタン生地(ブランク)は、
傾斜をつけて回るロールの上に流し
厚さごとに選別していきます。
![DSC_0449.JPG__PID:15576849-0acc-447d-aa08-943c22b209a8](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0449.jpg?v=1701146148)
こちらは、選別された後のブランク
右と左で貝の厚みに差があります。
![DSC_0460.JPG__PID:42f7b9e8-dee3-46d0-8021-1ad001c2c4be](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0460.jpg?v=1701146400)
厚さごとに選別されたら、
今度はブランクの表面の凹凸を
砥石の機械を使って平らに整えます。
![DSC_0471.JPG__PID:b9e8dee3-c6d0-4021-9ad0-01c2c4be2da6](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0471.jpg?v=1701146439)
化車かけ(がしゃかけ)
薪の木で作られた樽の中に、
水と磨き砂をいれて2時間ほど回転させて、
角に丸みをつけていく工程。
化車かけが終わるともう一度
厚みの選別を行いより細かく厚みを分別します。
![DSC_0498.JPG__PID:5d8677eb-bca4-4b03-b095-59b6d2bd0284](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0498.jpg?v=1701148983)
ボタンの型付け・穴あけ
ここまで来たら、
ようやくボタンの表面に溝を掘ったり、
まるい膨らみをつけたりと
仕上がりのデザインに合わせて
金型を選んで彫っていきます。
![DSC_0557.JPG__PID:bc4888f2-ce84-4cf0-989d-92e2f09083cb](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0557.jpg?v=1701249911)
菱形やお花のモチーフなど複雑な形を作るときは
小さなグラインダーを使って
フリーハンドで成形されています。
![DSC_0487(1).JPG__PID:e4a70fd6-0df2-4094-a063-fc56f421f42a](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0487_1.jpg?v=1701149493)
型付けが終わると、
一個一個欠けたりヒビが入っていないかを
手作業で確認を行い、
次は穴あけの工程へ。
![DSC_0419.JPG__PID:0b9e77a1-8c91-4987-bebd-ad7cfc84a5fa](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0419.jpg?v=1701151303)
2つ穴や3つ穴・4つ穴など
デザインに合わせて筒状の針を
指先の間隔で位置を細かに調整しながら
穴をあけていきます。
![DSC_0485.JPG__PID:2f8a7b5b-1091-4d87-9f80-359ec7ae7e17](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0485.jpg?v=1701072959)
穴あけを終えると私たちがいつも目にする
ボタンの形に近づきました。
そして、もう一度穴あけや型付けでついた
突起やキズを取り除くために
化車かけの工程を繰り返します。
![DSC_0519(1).JPG__PID:60304aa6-326a-41f6-9287-4cc86e447cb3](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0519_1.jpg?v=1701151754)
艶だし
テッポウという薪製の木桶に熱湯とボタンを入れて
塩酸を混ぜた水溶液を垂らしながら
ゆっくりと擦るように艶を出していきます。
貝ボタンの量や、水溶液とのバランスなど
長年培われてきた絶妙な匙加減で
光沢が変わってきます。
![DSC_0524.JPG__PID:03726d6e-2b32-43d6-8459-b17b6e31fd95](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0524.jpg?v=1701153002)
艶だし
アモール掛け
艶出し後に、脱水・乾燥を終えると
アモールという油を沁み込ませた
細かな竹のチップと一緒にボタンを
太鼓型の薪の木の桶で
7時間~8時間ほど回転させて
さらに光沢を出していきます。
![DSC_0532.JPG__PID:83dbb334-afca-4dfb-ab2a-09d6124dc709](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0532.jpg?v=1701153755)
細かい竹のチップとボタンを
ボタンのサイズごとに異なるふるいに
順番にかけて分けていきます。
![DSC_0527.JPG__PID:acbdb0a2-1be8-4bf5-ab2f-de760096116a](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0527_d8b2280a-533b-4df9-9593-d514fa7acd13.jpg?v=1701155368)
取り出されたボタンは艶やかな光を放っています。
季節や気温・湿度によって
ボタンの光沢は変わってしまうため、
長年培われてきた職人ならではの
経験と技術で細かに調節することで
美しい光沢が生まれます。
![DSC_0539.JPG__PID:1cb20165-a5e9-4d74-b20d-d97410309ae2](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0539_ebc83f3c-17c4-4a48-91c5-4a56e75b4f00.jpg?v=1701155660)
籾掛け(ロウつけ)
艶出しが終わった後は、
ボタンのすべりをよくするロウつけの工程。
蝋を擦り込んだ籾と一緒に
再度、太鼓型の薪の木の桶に入れて
回転させて仕上げていきます。
![DSC_0544.JPG__PID:14145f5b-9696-4f0f-9d35-712b6396e537](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/DSC_0544.jpg?v=1701157074)
選別・個数分け
さいごにボタン一個一個を
不良品がないかどうか確かめ、
選別されたボタンを
マースと呼ばれる碁盤の目のような
天板にのせて貝釦の数を図ります。
ボタンのサイズによって、
数を図るマースのマス目の数は
100個・200個・300個と異なります。
通常はボタンの注文数にあわせて
まとめて出荷されるのですが、
4Novのボタンにはまだ続きがあります。
![1121152163.jpg__PID:7998b7c5-348d-4c04-befd-03ca267e45bd](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152163_5f4430a5-9778-4ede-aeec-9e69c70a57f0.jpg?v=1701159655)
4Novの貝釦は台紙に、奥様の悦子さんが
一個一個ボタンの色味をあわせながら
手作業で縫い留めています。
何色の糸を使うか・どんな風に縫い留めるかを
悩みながらいつも考えられているんだそう。
手間暇かけて作られた貝釦に
遊び心が加わり、見ているだけでも
楽しい気持ちになる4Novのボタン。
ぜひ手に取って、触って、身に着けて
実際の光沢や貝釦の質感をお確かめください。
【 商 品 一 覧 】
![1121152147.jpg__PID:3b4a269d-611d-4c2e-9a42-3c29fffacd4c](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152147_521c15ca-b41c-4bdb-8561-164e759028f3.jpg?v=1701310348)
4Nov
貝釦 モチーフ シリーズ
"こんな形のボタンがあったらいいな"
というお客さんの声から生まれたという
モンステラのモチーフや
丸みを帯びたシルエットが愛らしい瓢箪モチーフなど
ほかにはない形のボタンをご用意しました。
お洋服のワンポイントにぜひお楽しみください。
![1121152109.jpg__PID:c69d7629-9fb0-4cf9-a323-52449a35f283](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152109_48c3436e-171f-4b2c-ad9c-a620e58416bd.jpg?v=1701311236)
4Nov
貝釦 幾何柄 シリーズ
四角や六角形・菱形など
玉貝のお椀のようなゆるいカーブと
直線が組み合わさった様子が面白い貝釦。
玉貝のもつ柔らかな光沢と
模様をお楽しみいただけます。
![1121152099.jpg__PID:4d948b9f-6413-413c-9f72-01bf85edf4be](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152099_660672df-2f43-427c-9080-4cbbd53cf9a4.jpg?v=1701311469)
4Nov
貝釦(小)
シャツやワンピースなどいつもの装いに
取り入れやすい11.5mmの貝釦。
アコヤ貝ならではの美しい光と模様を
お楽しみいただけます。
![1121152154.jpg__PID:d05161c8-c4e5-4375-9c94-bdb07be0ad94](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152154.jpg?v=1701310625)
4Nov
貝ブローチ 丸・六角
(回転ピン)
茶蝶貝・池蝶貝の持つ魅力をたっぷりと
お楽しみいただけるブローチ。
ニットやブラウスにそっと添えるだけで
自然素材の貝の美しさ、
あたたかみを感じていただけます。
![1121152160.jpg__PID:63736706-79c9-4898-93cd-e2cd208323fc](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152160_c4bb8758-ace0-4ae4-88ca-8639fb70a905.jpg?v=1701311138)
4Nov
お花の貝ブローチ
(プッシュピン)
桔梗や秋桜、ビルドリヨンなど
繊細なお花のモチーフを
一個一個、丁寧に時間をかけて
彫られたブローチ。
![1121152391.jpg__PID:403e29cb-c077-48be-a5e2-ec560988a6e3](https://cdn.shopify.com/s/files/1/0073/3147/9621/files/1121152391_7f31c556-da5c-47fb-ba10-cfc2fae40846.jpg?v=1701314897)
プッシュピンタイプなのでピンを取り外すと
ボタンとしてもお使いいただける
遊び心の効いたブローチです。
アワビ貝の美しい光沢と模様をお楽しみください。